ぶどうのつる模様の衣を着た王が、玉座に座っています。片手に笏、もう片方の手に金貨を持ち、玉座には雄牛の頭が彫られています。背後にはお城。長い年月をかけて築き上げた人、だから今は大きな決断を下す場所に座っている人のカードです。
ペンタクルのキングは、まわりで頼りにされる大人であることが多いものの、今その席に着いた自分かもしれません。小さなお店を十年以上守ってきた店主、予算を握って決断を下すチームリーダー、家でお金の問題が起きるとみんなが真っ先に電話する人。言葉より、積み上げてきた結果で信頼を得た人です。
逆位置で出たときは、その頼もしさが固まってしまいます。ひとつはお金にとらわれるほうで、何でも損得で測るうちに、人がひとり、またひとりと離れていきます。もうひとつは頑固さです。これまで通用してきたやり方だけを信じて、ほかの意見に耳を閉ざします。
今持っているもので、何を守り、何を育てるかを自分で決めたでしょうか。決めたならキングの席に座っているということですし、増えていく数字ばかり見ているなら、まだです。
「お金持ち」とだけ読むと半分です。このカードの富は、口座の残高より土台に近いもの。王が手にしているのは金貨一枚ですが、背後のお城まで全部彼が築いたもので、このカードはその全体に責任を持つ人を描いています。
ペンタクルの10と一緒に出たら、ひとりの成果が家族の土台へとつながっていきます。皇帝の隣なら、中身に権限まで加わって、ひとつひとつの決断の重みが大きくなります。
