小アルカナソード・風

ソードの5
Five of Swords

考えと言葉。鋭くて、人を傷つけることもある。

正位置

勝っても後味が悪い・口論・傷だけが残る

逆位置

和解・引き下がる・手を引く

手前の男性が三本の剣を拾い集めながら、後ろを振り返っています。表情は笑っているようにも見えます。地面には二本の剣が捨てられ、遠くでは二人が水辺のほうへ歩いていき、ひとりは顔を覆っています。空には引き裂かれたような雲が流れています。戦いは終わり、勝った人もいます。それなのに、誰も気分がよさそうには見えません。

勝ったのに何も残らないときに出ます。会議で自分の案が通ったけれどチームの空気が冷えきったり、恋人とのけんかで理屈では勝ったのに、相手が黙り込んでしまったり。正しいことを言ったという事実と、その言葉のせいで失ったものとの帳尻が合っていない状態です。

逆位置になると、たいていとげとげしい争いが収まっていきます。どちらかが先に引いて、仲直りの余地が生まれます。もうひとつの道は手を引くほうで、わざわざ決着をつける必要のない争いから抜け出すことです。負けたように感じても、傷が浅くてすむ道であることが多いものです。

ソードの5が問うのは、今こだわっている言い争いに勝ったら、正確には何が手に入るのか、ということ。答えが「自分が正しかったこと」だけなら、その代わりに何を差し出しているのかも一緒に書いてみる価値があります。

このカードをただ「負ける」と読むと、半分だけ当たっています。絵の中で剣を全部集めているのは、勝った人のほうです。問題は勝ち負けではなく勝ち方。だからこのカードは、負けている人より勝っている人にとって苦いんです。

ワンドの5と一緒に出たら、まだ口げんかの段階なので取り返しがききます。正義と一緒なら、誰が正しいかより何が公平かへ問いを変えると解けていきます。

ソードの5 — タロット