大アルカナ6

恋人
The Lovers

正位置

惹かれあう・選択・大切なものが同じ

逆位置

すれ違い・先送りの決断・片方だけ

二人が立ち、その上から天使が見下ろしています。恋愛のカードとして読まれがちですが、もともとの核は選択です。ひとつを選べばもうひとつは手に入らない場面、そしてその選択が、自分がどんな人間かを映しだす場面。

恋人が出たら、たいてい天秤はもう傾いています。こういうとき人は口コミをもうひとつ探し、友だちにもう一度聞きます。このカードが言うのは、これ以上調べても答えは出ないということ。どちらもいいから難しいのであって、情報がないから難しいのではありません。だとすれば基準はひとつに絞られます。どちらが、なりたい自分に近いか。

関係として読むときは、惹かれあうかより、合っているかを見ます。好きという気持ちはこのカードの半分。残りの半分は、二人が同じものを大切にしているかどうかです。好きなだけでそれがなければ長くは続かないと、このカードはかなり冷静に告げます。

逆位置では、決断を先延ばしにしています。選ばないのも選ぶことのうちですが、責任だけは負わないやり方です。

もうひとつは、二人が違うものを望んでいるのに、同じものを望んでいると信じているケース。週末に何をするかでもめているようで、実は五年後にどこでどう暮らしたいかが食い違っている、というように。聞いてみれば、たいてい三十分で見えてきます。問題は、誰も聞かないことです。

恋愛の質問でよく引かれるので恋愛カードというイメージが定着していますが、本当はもっと広いカードです。両方は手に入らないときに出るカードなので、結局は何を選ぶかより、何を手放せるかの問題。だからこそ、選んだあとより選ぶ直前の数日のほうが、ずっとつらいのです。

いいカードが出たと安心して決断を先送りすると、その先送りが逆位置になって返ってきます。

戦車と一緒に出たら、もう選んで押し進めている段階。吊るされた男と重なれば、まだ選べていません。同じ恋人のカードでも、選んだあとに出たか選ぶ前に出たかで、言っていることが正反対になります。

恋人 — タロット