真夜中、女性がベッドの上で身を起こし、両手に顔をうずめています。後ろの黒い壁には、九本の剣が横向きに並んでかかっています。かけている布団にはバラと星座の記号が刺繍されています。剣は彼女を刺していません。壁にかかっているだけです。このカードが描くのは、実際の傷よりも頭の中の心配のほうが大きく育っていく夜です。
寝る前に考えが次から次へとつながっていくときに出ます。明日のプレゼンで言葉に詰まったらどうしよう、さっき送ったメッセージを相手が変に受け取っていたらどうしよう、今月のカードの請求が思ったより多かったらどうしよう。ひとつずつ見れば小さいのに、深夜二時には全部が最悪の結末につながっていきます。幸い、朝になると同じ心配がずっと小さく見えるものです。
逆位置で出たときは、たいてい夜明けが来ています。ひとりで抱えていた心配を誰かに打ち明けて、重さが軽くなっていく途中です。別の方向としては、心配が長く積もりすぎて昼間にまで広がっている場合があり、そういうときはもっと考えるより、人に会うほうが先です。
今している心配のうち、実際に起きたことはいくつあるでしょう。起きたことと、起きそうで怖いことを紙に分けて書いてみると、二つ目の欄のほうがずっと長くなります。
よく「悪いことが起きる」と読まれますが、絵のどこを見ても悪いことは起きていません。起きるかもしれないという考えが、眠りを奪っているだけです。警告というより、心配の大きさをもう一度測り直してみなさいというカードです。
月と一緒に出たら、不安が想像でさらにふくらんでいるほうなので、確かめられることから確かめるのがいいでしょう。太陽と一緒なら、この夜は長くありません。夜が明ければ、たいていは大したことではなかったと落ち着きます。
