小アルカナカップ・水

カップの9
Nine of Cups

気持ち、そして人と人のあいだ。流れて、しみこむ。

正位置

願いがかなう・満足・楽しむ

逆位置

うわべの満足・むなしさ・欲張り

恰幅のいい男性が木のベンチに座り、腕を組んで満足そうに笑っています。赤い帽子をかぶり、背後には青い布をかけた弧を描く棚の上に、九つのカップが並んでいます。全部満たしておいて、その前に座っている姿です。

カップの9は「願いのカード」と呼ばれます。望んでいたことがかない、今は心が満ち足りていく流れです。大きなことなら合格や契約、小さなことなら、ずっと狙っていたものをやっと買ったり、週末を丸一日自分の好きに使ったり。共通しているのは、人に決められた基準ではなく、自分が望んでいたものだということ。こういうとき、なぜか申し訳なく思ったり、次の心配を持ち出したりする必要はありません。

逆位置で出たときは、全部手に入れたのに物足りなさが残ります。人から見れば何もかもそろっているようでいて、肝心の心が空っぽな場合がひとつ。もうひとつは、満たしても満たしても「あとひとつだけ」と言い続ける場合です。カートが空になる日はないのに、うれしい日はあまりない。そうならこちらに近いでしょう。どちらも、もっと手に入れる前に、最初に何を望んでいたのかを確かめてみることです。

カップの9が問うのはこうです。今望んでいることがかなったら、その翌日、自分は何をしているでしょう。

「全部うまくいく」と読まれやすいのですが、カップの9の満足はかなり個人的なものです。男性はひとりで座っています。一緒に喜ぶ人まで入った絵はカップの10のほう。自分の分は満たされたけれど、それを誰と分かち合うかは、まだ絵の外にあります。

カップの10と一緒なら、ひとりで味わっていた満足が、身近な人たちとの幸せへ広がっていきます。悪魔と重なれば、満足が溺れるほうへ傾きます。楽しみが習慣になってやめられなくなっていないか、まず確かめましょう。

カップの9 — タロット