達成する人
結果が目に見えるように、いちばん早く終わる道から探す人です。成し遂げたことで認められたときに、いちばん生きている実感があります。
週末は「何もしないで休む」と決めたのに、日曜の夜にはその休みの成果をまとめていました。
- 望んでいること
- 成し遂げたことで認められ、価値のある人でいたい。
- 恐れていること
- 何者でもない人、失敗した人だと思われるのが怖い。
どんな人?
月曜のチーム会議で先週の実績を順番に話すとき、このタイプはもう数字を三つとグラフをひとつ用意してきています。頼んだ人はいません。ただ「で、何をしたの?」と聞かれる前に答えを持っていないと落ち着かないんです。
初めての集まりでも、すぐにその場の空気を読んで、ふさわしい自分に切り替わります。エンジニアの中では技術の話を、営業チームの飲み会では人なつっこさを出すんです。うそをついているわけではなく、この場でどう見えるかが本能のように先に計算されるだけ。その下にはいつも「何も成し遂げていなかったら、わたしって何なんだろう」という問いがあります。
その問いがあるから、このタイプはおそろしいほどよく動きます。目標ができればいちばん早い道を探して無駄な手順は思いきって飛ばし、気持ちに長くとどまるより、物事が進むほうへさっさとまとめます。ピンチのときは、みんながまずこの人を見ます。
プレゼンや面接、初回の打ち合わせのように人前に立つ場面に強く、ぼんやりした計画もこの人の手を通ると日付と数字のついた実行プランになります。まわりの人に「わたしもやってみようかな」というやる気をうつす力もあります。
落とし穴は、人に見せている自分と本当の自分の距離が少しずつ開いていくこと。成果のない日は休んでも休んだ気がせず、止まったら置いていかれる気がして、かえって仕事に埋もれていきます。誰かに「最近どう?」と聞かれて、気分ではなく進み具合を答えていることもあります。
週に一度くらいは、何の成果も残らないことをしてみてください。SNSに載せない散歩や、うまくできない趣味のようなものです。
そういう時間が積み重なると、「最近どう?」に進み具合ではなく気分で答えられる日がきます。
こんなところ、ありませんか?
- 何かを始める前に、人からどう見えるかが先に浮かびます。
- うまくできそうにないことは、最初から手を出さないほうです。
- 失敗したことは、すぐに「いい経験だった」とまとめてしまいます。
- 人の成果の話を聞くと、つい自分と比べてしまいます。
- 写真を一枚載せるのに、何度も選んでは消します。
五つのうち三つ以上うなずけたら、このタイプの解説をもっと読んでみる価値があります。
強みと弱み
- 目標ができると、いちばん早い道を見つけて押し進めます。
- 人前に立つ場面で、かえって実力が出ます。
- ぼんやりした計画を、日付と数字のついた実行プランに変えます。
- 成果のない日は、休んでも休んだ気がしません。
- 本当の気分より、人からの見え方を先に整えます。
- 「最近どう?」に、気持ちではなく進み具合で答えます。
心の状態でこう変わります
- 健全なとき
- 人からどう見えるかより、自分が本当に望むことに従って動きます。飾らない姿でも人を惹きつけ、人がうまくいくように心から手を貸します。
- ふだん
- 予定表がびっしり埋まっていないと落ち着きません。場面ごとにイメージを整えているうちに、自分の本当の気持ちはどんどん後回しになります。
- しんどいとき
- 失敗を隠そうと結果を盛ったり、話をこっそり変えたりします。先を行く人をこき下ろしたくなり、中身が空っぽのまま見た目だけにしがみつきます。
同じタイプでも、心の状態によってかなり違って見えます。エニアグラムではこれを「発達レベル」と呼びます。
よく言うこと
- で、結論は?
- とりあえずやってみて、あとで直そう
- 今回のは本当にうまくいった
やってみるといいこと
- 結果を話す前に、その仕事をしながら感じたことをひとこと先に伝えてみてください。人の目に、成果ではなく自分自身が映りはじめます。
- 不器用な姿をあえて一度見せてみてください。習いはじめのスポーツや楽器を、友だちの前でやってみるような形で。
- やることリストの横に「今日感じたこと」の欄をひとつつくってみてください。一日一行で十分です。
恋愛・仕事・友だち
- 恋愛
- 恋愛もうまくやりたくて、デートコースやプレゼント、記念日を完成度高く準備します。ただ、相手が求めているのはすてきなイベントより、飾らないこの人であることが多いもの。よく見せようとする姿だけでなく、疲れた姿も見せたときに関係は深まります。
- 仕事
- 目標と成果がはっきりした場所でいちばん輝きます。数字で評価される仕事、人前に立つ仕事、すばやく結果を出すべきプロジェクトに強いタイプです。スピードのためにメンバーの気持ちを飛ばしがちなので、結果を聞く前に一度「みんなどう?」と尋ねる習慣が役に立ちます。
- 友だち
- 会うと元気をくれる友だちです。友だちが新しいことを始めれば真っ先に応援し、役に立ちそうな人まで紹介してくれます。ただ忙しい時期はぱったり連絡が途絶えるので、仲間内では「最近また何で忙しいの?」がおなじみのあいさつになっています。
いいときと疲れたとき
エニアグラムでは、タイプは生まれ持ったものと考えます。人生の中で変わるのはタイプではなく、そのタイプが良い形で出るか、悪い形で出るかです。
- いいとき・タイプ6の方向へ
- エニアグラムでは、このタイプが健全なときはタイプ6の良い面に近づいていくとよく言われます。ひとりで輝くよりチームや人を信じ、自分より「わたしたち」がうまくいくことにやりがいを見いだすようになるということです。 タイプ6「忠実な人」の解説を見る →
- 疲れたとき・タイプ9の方向へ
- 反対にひどく疲れると、タイプ9の暗い面が出てくると考えます。あれほど走り続けていた人が、急にやる気が消えたまま、ぼんやり先延ばしばかりする状態に沈むこともあります。 タイプ9「平和をもたらす人」の解説を見る →
エニアグラムの理論でよく語られる話です。研究による裏づけはまだ弱いので、参考程度に見てください。
混同されやすいタイプ
タイプ7、そしてタイプ1とよく混同されます。タイプ7もいつも忙しいけれど、それはつらさを避けて選択肢を広げるため。タイプ3が忙しいのは、成し遂げたことと人からの見え方のためです。タイプ1も仕事ができますが、それは正しいからやるのであって、タイプ3は認められたくてうまくやります。
両隣のウイング
両隣のタイプのうち、より似ているほうをウイングと呼びます。同じタイプでも、ウイングによって雰囲気が違って見えます。
人が好きで、どんな場でも自然にリードします。仕事も人を通して進めていくので、成果と人脈が一緒に積み上がるほうです。
- 相手が望む姿をすばやく読み取って、合わせます
- ひとりで輝くより、チームを引っぱって一緒に勝とうとします
- ほめ言葉と励ましで人を動かします
気をつけたいこと いい印象を守ろうとして、本当の気持ちを後回しにしがちです。
タイプ2「助ける人」の解説を見る →職人肌仕事そのものに深くのめり込み、自分なりの品質にこだわります。目立つより、実力で見せようとするタイプです。
- 人の基準より、自分の基準を満たしてはじめて満足します
- 仕上がりに自分らしい色がにじむことを望みます
- 人の多い場より、作業に没頭しているときに輝きます
気をつけたいこと 期待どおりの結果が出ないと、自分自身を丸ごと疑って大きく落ち込みます。
タイプ4「個性を求める人」の解説を見る →