熱中する人
おもしろそうなものを見つけたら、とりあえず行ってみる人です。退屈と窮屈さが、誰よりも苦手です。
やりたいことリストは毎月増えるのに、先月契約したジムにはまだ二回しか行っていません。
- 望んでいること
- 満ち足りた楽しい人生を、思いきり味わいたい。
- 恐れていること
- 身動きがとれないまま、つらさに耐えるしかない状況がいちばん怖い。
どんな人?
金曜の午後四時、グループLINEに「今日何する?」が来ると、真っ先に返事をするのがこのタイプです。飲み会が終わる頃には二次会の店をもう調べてあるし、週末の予定はひとつではなく三つくらい重なっています。外から見るとただ遊ぶのが好きな人のようですが、中をのぞいてみると少し違います。
このタイプにとって、空白の予定は休む時間ではなく、もやもやした考えが押し寄せてくるすき間なんです。先週上司に注意されたことや、先送りにしている転職の悩みが静かな夜に顔を出す前に、次の楽しみを先に押さえておくわけです。楽しさを追いかけているというより、つらさにつかまらないように動き続けている、というほうが近いでしょう。
そのおかげで、この人のまわりにはいつも活気があります。行き詰まった会議で「こうしてみたらどうです?」と突拍子もない案を三つ四つ出す人、みんなが疲れきったプロジェクトの終盤に夜食のメニューで場を盛り上げる人は、たいていこのタイプです。
新しいことを覚えるのも速いほうです。慣れないツールでも初めて行く街でも、怖がるより先におもしろがるからです。嫌なことがあってもすぐに切り替えて「でも、これはよかったよね」を見つけ出す回復力は、本物の武器です。選択肢を広く見る目があるので、みんなが行き止まりだと言うときに、わき道を先に見つけることもあります。
落とし穴は、そのわき道が多すぎること。始めたことは多いのに最後までやりきったことは少なく、おもしろさが冷めたところでそっと次へ移ってしまいます。仕事が退屈な段階に入ったり、誰かが寂しかった話を切り出したりすると、冗談や新しい計画で話題をそらすクセもあります。
良い面だけを見ようとする気持ちが、本当は向き合うべき問題にふたをしてしまうんです。新しく始めたいことが浮かんだら、今やっていることをひとつ先に終わらせられるか、一度だけ考えてみてください。
最後の二割をやりきると、始めたときとは違う種類の達成感が待っています。
こんなところ、ありませんか?
- 予定のない週末が近づくと、なんだか気持ちが焦ります。
- 新しい趣味は道具から買いそろえ、ひと月ほどで熱が冷めます。
- つらい話をしていても、「でも良いところは」とすぐに切り替えます。
- メニューをひとつに絞るのがもったいなくて、いくつか頼んで分けようと言います。
- 予定にがっちり縛られると息が詰まって、抜け道から探します。
五つのうち三つ以上うなずけたら、このタイプの解説をもっと読んでみる価値があります。
強みと弱み
- 行き詰まった場面で、アイデアを三つ四つと出します。
- 嫌なことがあっても、すぐに切り替えてまた動き出します。
- 初めてのことにも、怖さより好奇心が先に立ちます。
- 始めるだけ始めて、締めくくりがうやむやになりがちです。
- 重い話になると、冗談で流そうとします。
- 約束をダブルブッキングして、どれかひとつは必ず延期します。
心の状態でこう変わります
- 健全なとき
- ひとつのことを深く楽しめるので、今いる場所で満足を見つけます。逃したものへの未練が減るぶん、小さなことにも感謝できるようになります。
- ふだん
- やることも遊ぶことも常にあふれていて、一日がぎっしり詰まっています。おもしろさが冷めそうになると次の計画を入れておき、退屈なすき間はスマホで埋めます。
- しんどいとき
- 気分が沈むのが嫌で、買い物やお酒、約束で自分をどんどん追い立てます。責任のあることは人に押しつけ、誰かに指摘されると「真面目すぎ」とまず苛立ちます。
同じタイプでも、心の状態によってかなり違って見えます。エニアグラムではこれを「発達レベル」と呼びます。
よく言うこと
- とりあえずやってから考えよう
- あ、それもおもしろそう!
- 次はそこ絶対行こうね
やってみるといいこと
- 一日一回は、スマホを持たずに十分だけじっと座ってみてください。わいてくる考えから逃げない練習になります。
- 新しく始めたいことはメモしておいて、一週間後にもう一度見てみてください。それでも惹かれるなら、そのとき始めても遅くありません。
- 寝る前に、今日残念だったことをひとつ書いてみてください。良いことばかり数えていた目に、残念なことも映るようになります。
恋愛・仕事・友だち
- 恋愛
- 付き合いはじめは、誰よりもときめかせてくれる人です。デートコースは毎回新しく、一緒にいると退屈するひまがありません。ただ、関係が日常になったり真剣な話が長引いたりすると、そっと別の楽しみを探そうとしがち。退屈な時間も一緒に乗り越えるのが愛なのだと、学んでいる途中です。
- 仕事
- 新しいプロジェクトを立ち上げ、アイデアをどんどん出す場面でいちばん輝きます。単調な業務や長い仕上げの段階では集中が散りやすいので、きっちりした同僚と組めば、始まりも終わりも生きてきます。締め切りを細かく区切っておけば、おもしろさが冷める前にひとつずつ片づけられます。
- 友だち
- 集まりをつくる側の人です。「今週末キャンプ行く人?」と投げかけて、場所まで押さえてきます。友だちがつらいときは気分転換させるのが抜群にうまいのですが、ときには解決策より、ただそばで話を聞くほうが必要なこともあると覚えておくといいでしょう。
いいときと疲れたとき
エニアグラムでは、タイプは生まれ持ったものと考えます。人生の中で変わるのはタイプではなく、そのタイプが良い形で出るか、悪い形で出るかです。
- いいとき・タイプ5の方向へ
- エニアグラムでは、タイプ7が健全なときはタイプ5の良い面に近づいていくと考えます。あちこちに散っていた関心がひとつのことに深くとどまり、広く味見するかわりに、じっくり掘り下げる楽しさを知るようになるということです。 タイプ5「調べる人」の解説を見る →
- 疲れたとき・タイプ1の方向へ
- エニアグラムでは、タイプ7が大きく疲れるとタイプ1の暗い面が出てくると考えます。いつもの寛大さが消え、人のミスやルール違反に妙に厳しくなって、「なんでみんなちゃんとやらないの?」と口うるさくなりがちです。 タイプ1「改革する人」の解説を見る →
エニアグラムの理論でよく語られる話です。研究による裏づけはまだ弱いので、参考程度に見てください。
混同されやすいタイプ
タイプ3(達成する人)とよく混同されます。どちらも忙しく明るく見えますが、タイプ3は人からの見え方と成果のために動き、タイプ7は選択肢を広げて窮屈さやつらさを避けるために動きます。
両隣のウイング
両隣のタイプのうち、より似ているほうをウイングと呼びます。同じタイプでも、ウイングによって雰囲気が違って見えます。
楽しさを人と分かち合います。軽く見えても、責任感と義理堅さがあります。
- おもしろい計画に、人を巻き込みます
- 楽しみながらも、任されたことや約束は守ります
- 友だちの心配ごとを、軽やかに和らげます
気をつけたいこと 不安を忙しい予定で覆って、向き合わずにすませがちです。
タイプ6「忠実な人」の解説を見る →現実派欲しいものを、推進力で手に入れます。活動的で大胆なタイプです。
- やりたいことができると、すぐに実行に移します
- 交渉したり押し進めたりするのに、ためらいがありません
- 退屈が我慢できず、どんどんスケールを大きくしていくほうです
気をつけたいこと 欲しいものを早く手に入れようとして、人の事情を見落とすことがあります。
タイプ8「挑戦する人」の解説を見る →