街道の茶屋を守った女将
全部「大丈夫」と言っておいて、さみしかったことは日付まで覚えています
客ごとに食べられない物を全部覚えていた茶屋の女将。
ズバリ言うと
認めたくないかもしれないけど- 01みんなの世話をして、自分のごはんはいつも冷めたものを食べています
- 02頼みを断れなくて、仕事がどんどん回ってきます
この結果になった理由
ESFJこんな人です
街道の茶屋には行き交う人がみんな立ち寄り、その場所を守っていたのがこの人です。誰がおなかをすかせているか、誰が咳をしながら来たか先に気づいて、汁物をそっと一杯多くよそってあげたでしょう。手が荒れるほどお膳を整えても、それを苦労とは思わなかったはず。にぎやかな座敷はつらいどころか、楽しくてしかたなかったんです。
今日誰が来て帰ったか一人ひとり覚えておき、次にその客が来たときには、食べられないおかずを先に抜いて出していたでしょう。台所のかまどの火が消える日は、めったになかったはずです。
勘定より情が先に立ちました。つけが取り立てられなくても、事情が気の毒ならこっそり帳面から消してあげたでしょう。損だとわからなかったからではなく、人が傷つくのを見ていられなかったから。正しいかどうかより、あの人がいまどんな気持ちかが先に目に入る人です。おかげでこの店から人が途切れる日はなかったけれど、人の事情を汲んでばかりで、肝心の自分の分はいつも後回しでした。それでも、それが楽しみだったんでしょう。行き交う人の様子を一人ひとり気にかけながら、そのぬくもりで自分も一日一日をしのいでいたはずですから。
ひとつの場所を長く守ってきたはずです。さすらう暮らしをうらやむより、ここに来る人たちの世話をすることにやりがいを感じ、いつも同じ場所に同じ姿でいるのが落ち着いたでしょう。婚礼の日も弔いの日も、村の人が集まる先は結局この座敷でした。祝いの日にお膳をいくつ並べ、汁を何釜炊くかも、全部この人の頭に入っていたはず。いまはどうですか? 集まりが立ち消えになりそうなとき、グループLINEに日程調整を真っ先に流す人、たいていこの人です。人の世話で自分のことを後回しにするその気質も、ずいぶん昔からのもの。肝心の自分が抜けた席は誰も気にかけてくれないところまで、同じですね。