蔵を預かった帳簿番
目立たないのに、抜けた瞬間すぐに穴が見えるんです
米が一升足りないだけで、夜通し蔵を数え直した人。
ズバリ言うと
認めたくないかもしれないけど- 01例外が許せなくて「融通がきかない」と言われるじゃないですか
- 02数字が1円でも合わないと、合うまで眠れません
この結果になった理由
ISTJこんな人です
蔵に何がどれだけあり、何が出ていったかを、一行も漏らさず書き留めていた人です。前に出て声を張り上げるより、蔵の鍵と帳簿を静かに守っていたはず。この人がいなければ、暮らしがどこから漏れているのか誰にもわからなかったでしょう。
目に見えて数えられるものを扱うとき、心が落ち着きました。当て推量でなあなあに済ませるのは大嫌い。米が一升足りないだけでも、灯りをともして夜通し数え直したはずです。筆先がすり減れば筆を替えても、数字を書き換えたことは一度もなかったでしょう。
決めたルールはそのまま守ります。一度見逃せば次も見逃さなければならないとわかっていたので、気の毒な事情を抱えてきた人の前でも、めったに揺らがなかったはず。この人にとって、変わらないことはそのまま信頼でした。任されたものは一粒も減らなかった。そのかわり融通がきかないとはずいぶん言われたでしょうが、本人はそれを原則と呼んでいたはずです。華々しい手柄を立てたことはなくても、任されたものを寸分の狂いなく守り抜いたその誠実さが、何十年も村の暮らしを下から支えていたでしょう。
同じ仕事を毎日くり返すのが退屈じゃなかった人。新しいものを追ってさすらうより、自分の持ち分を最後まで守ることに誇りを見いだし、決めた順番どおりに一日を組み立てているときに安心したはずです。派手ではなくても、この人が席を外せばすぐにわかったでしょう。鍵束を人に預けることもほとんどなかったはず。いまも任された仕事を最後まで正確にやり遂げるなら、その手ぐせはかなり年季が入っています。エクセルのセルがひとつ空いているだけで、埋めるまでずっと気になってしまうでしょう。それに誰も気づいてくれないところまで、昔もいまも同じですね。