旅の幹事長
「せっかくここまで来たんだし」で、仲間の体力をすり減らします
グループLINEのお知らせが、そのまま旅のしおりになる人。
ズバリ言うと
認めたくないかもしれないけど- 01いいものは全部素通りして、旅程表だけは守りきりました
- 02休みに行ったのに、ブリーフィングだけして帰ってきました
この結果になった理由
ESTJこんな人です
出発の2週間前、グループLINEにお知らせが届きます。7時40分空港集合、2日目のお昼は市場の麺屋、両替はひとり3万円。全部表にまとまっていて、怖いのはその表が本当に守られること。窮屈だと思う人もひとりくらいはいますが、たいていは内心ほっとしています。何を決めるか悩む必要がないんですから。この人がグループにいると、みんな「まあ、なんとかなるでしょ」と荷造りだけします。頼んだ覚えもないのに、いつのまにかリーダーの席に座っているタイプです。
ムダが許せません。並んで待つ40分、同じ路地を二度回るルート、「どこ行く?」「どこでもいい」で終わる話し合い。そういうのが嫌で、先に全部計算しておくんです。何時に宿を出れば最終のロープウェイに間に合うかはもう頭に入っていて、雨の日用の屋内コースもひとつは保存済み。だからこの人と行くと、お金がもれていくところがなく、大きなトラブルもあまり起きません。みんなが地図アプリをのぞき込んでいるときに「とりあえずこの順番で行こう」と言い出すのが、この人です。
問題は、余白がないこと。予定になかったすてきな路地に出会っても、表を守るために素通りし、仲間が「ちょっと座っていこうよ」と言っても「せっかくここまで来たんだし」で押し切ることがあります。そうして帰ってくると、感想が「たくさん見た」のひと言で終わりがち。では、まる一日を空けておいたら? その日は本当に何も起きなくて、この人は午前中ずっとそわそわするはずです。それがいちばん耐えられない状態ですから。でも何年かたって飲み会で真っ先に話題になるのは、表どおりに動いた6日間ではなく、その空いていた半日なんです。予定を守れなかった日ではなく、予定がまったくなかった日のほうです。